オッサンがZ世代を人材育成する前にコレは読むべき!
今回は、若手鈑金塗装職人の育成現場をリアルに再現してご紹介します。
現場の温度感、教育の工夫、ぶつかる壁、上司・先輩の思い。
そういった空気感も込めてお届けします。
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🔰若手育成の現場とは?
新人や20代前半の若手が、ベテラン職人の下で「手に職」をつける場。
育成の主な目的は、「再現性のある技術」と「仕事の段取り力」を身につけさせることです。
🛠️ 1. 「なぜこれが大事か」を伝える
若い世代は「意味」を重視する傾向があります。「なぜこの手順を守る必要があるのか」「なぜこの作業を丁寧にやるのか」を、経験ベースで語ると響きやすいです。 例:「この一手間で、10年後のクレームが防げるんだよ」とか。
🔄 2. やって見せる→やらせてみる→一緒に振り返る
手を動かす仕事だからこそ、「見て学ぶ」「やって覚える」「振り返って深める」の繰り返しが効果抜群です。 振り返りのときに「何ができた?」「何が難しかった?」と質問して、自己認識を深めさせてあげると、成長が加速します。
📱 3. デジタルに抵抗がない世代なので…
動画マニュアルや作業記録、LINEでの簡単な進捗報告など、ちょっとした工夫でコミュニケーションもスムーズになります。「メモより動画で覚えたい」という子も多いです。
🌟 4. 失敗を「成長の証」と伝える
ミスや失敗は怖いもの。でも、「失敗は挑戦した証」「そこからどう学ぶかが一番大事」と繰り返し伝えることで、チャレンジに前向きになります。
💬 5. 「よく見てるよ」という声かけを忘れずに!
「お、昨日より速くなったね」「この仕上がり、先週よりキレイじゃん!」 そんな一言が、若手のやる気に火をつけます🔥
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🗓️ 育成のフェーズ(目安)
0~3ヶ月
工具名、基本作業を覚える。洗車、マスキング、養生、清掃などサポート中心。
3~6ヶ月
パテ研ぎ、足付け、塗装前準備を習得。簡単な作業は一人で挑戦。
6~12ヶ月
小規模な鈑金(ドアのへこみなど)や単色塗装の一部を任せる。報連相を徹底。
2年目以降
複数作業を並行して処理。調色・パネル交換など高度技術に挑戦。責任ある作業を担当。
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現場での育成スタイル 1.
🛠️「見せる → やらせる → フィードバック」
• まずはやって見せる(無言ではなく、ポイントを口で伝えながら)
• 次に自分でやらせてみる(失敗歓迎の気持ちで)
• 最後に良かった点と改善点をその場で伝える
🔍 ポイント:「直す」より「学ばせる」ことが目的。
現場での育成スタイル 2.
📋 チェックシートで見える化 「できる・できない」があいまいだと本人も育成側も不安になりますよね。
当社もやってるこんなチェックシートを使うと成長が見える化されます:
✅ 足付け作業
✅ パテ研ぎ
✅ 養生マスキング
✅ 調色(色合わせ)
現場での育成スタイル 3.
💬 フィードバックの工夫 「叱る」と「導く」は別物。若手にはこう伝えています:
• ✖「こんなんもできんのか!」
• ◯「ここまでできてるやん。あとこれだけ意識すればもっと良くなる」
🧠ポイントは「分解して伝える」。
例:「そのマスキング、ズレてるよ」→「この角の部分、指一本でなぞって確認してみ!」
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🧱 よくある若手のつまずき
よくある壁
• 手順を忘れる = 手順表や動画をスマホで見られるようにする
• 失敗が怖い = 失敗をチームでフォローする文化を育てる
• 技術が伸び悩む = 適度なチャレンジ課題を与え、成功体験を積ませる
• 仕事が遅い = 作業スピードより「正確さ」を重視して評価する
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💡現場の声(先輩職人より)
• 「最初の3ヶ月は”どうやって褒めるか”ばっかり考えてた(笑)」
• 「先輩の背中を見て育った自分たちの時代はなんだったんやろ?」
• 「言い続けることは根気がいるけど、この先役に立つやろ」
• 「教える側も学びが多い。自分の癖に気づかされる」
• 「"成長したな"って瞬間を見ると、やっぱり嬉しい」
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🍀 まとめ
若手育成は"未来づくり"
鈑金塗装は「見て覚えろ」の時代から「伝えて育てる」時代へ。
昔は無口で職人気質高めな人が先輩にいたら、一人前になるまで10年ほどかかったでしょう。
それは先輩ガチャに失敗し、完全に運が悪かっただけです。
専門学校でも3年です。資格も取れます。
現場レベルの作業を見て10年かかるとは、効率が悪すぎる育成です。
すべては言い方、伝え方です。
今はYouTubeの動画でいろんな人の技術を見ることができます。
いろんな人の知識も得ることができます。
育成する人をわざわざ雇わなくても、勝手にYouTube先生が教えてくれます。
あとはそこに自社の作業ルールや段取りを教えればOKです。
まあ、そんな簡単な世界ではないですが、生まれた時から動画を見て育ってきた世代には、そういう育成も”あり”ということです。
そうすれば早く覚えてくれるかも。
若手は”可能性のかたまり”。
失敗も成長の材料です。
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